※新型コロナウイルスの感染拡大により、留学時期と期間が変更になる場合があります。
留学時期・期間| タイムスケジュール| 研修内容 | 一日の過ごし方| イギリス留学を終えて | 学生体験レポート
渡英時期 | 留学期間 |
---|---|
3年次夏休み | 3週間 |
3年次夏季の3週間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1日目 日本出発 | 2日目 イギリス到着 カンタベリー 見学 | 3日目 ホームステイ 開始 | 4日目 休日 |
|||
5日目 授業 NHS見学 | 6日目 授業 NHS見学 | 7日目 平常授業 夕食会 | 8日目 小旅行 | 9日目 ロンドン 観光 | 10日目 小旅行 | 11日目 休日 |
12日目 NHS見学 | 13日目 平常授業 | 14日目 医療施設 見学 | 15日目 平常授業 | 16日目 医療施設 見学 | 17日目 休日 | 18日目 休日 |
19日目 プレゼン 準備 | 20日目 プレゼン | 21日目 イギリス 出発 | 22日目 日本着 |
医療現場でもグローバル化が進む現代では、看護職においても英語力・コミュニケーション能力は欠かせません。秀明大学看護学部では、3年次夏休みに全員がイギリスに留学し、英語と看護精神の原点を学びます。留学中には英語の授業のほか、現地病院での医療現場の見学やナイチンゲールの眠る墓地訪問なども行います。
授業は、カンタベリー市内にある秀明大学専用の高等教育施設CCC(チョーサー・カレッジ・カンタベリー)内の教室や講義室で英語のレベル別に行われます。放課後は、カンタベリー市内を散策したり、ケント大学の図書館や運動施設の利用や、サークル活動に参加したりすることができます。週末にはカンタベリー近郊やロンドンを訪れ、イギリスの人々や文化に触れながら生きた英語を学ぶことができます。
看護学部生が、イギリス留学に行ってきました。現地では、慣れない英語に悪戦苦闘しながらも、身振り手振りを交えて必死にコミュニケーションを取ろうと頑張った結果、最終日には英語での発信力が増しました。
また総合病院や障がい者施設、ホスピスなどを見学し、入所者の方々といっしょに折り紙を折って、心温まる経験をしました。
ナイチンゲールの墓などゆかりの地も訪れました。幼少時代を過ごした邸宅やナイチンゲール博物館において、その足跡にじかに触れ「自分も必ず看護師になる!」という決意を強めたようです。
数週間という短期留学でしたが、学生たちにとってとても収穫の多い貴重な時間となりました。
私はイギリス留学中の小旅行が印象に残っています。ナイチンゲールが生まれ育ち、当時生活していた家を見学しました。ナイチンゲールが神のお告げを聞いたといわれている木の下に座ったり、部屋の説明をうけながら見学したり、とても特別な時間でした。その後にナイチンゲールの墓所をお参りすることで、ナイチンゲールが本当に実在していたことを実感しました。もうひとつ印象に残っているのはリーズ城です。本物のお城を見たのは初めてだったため、城の造りや調度品など、興味を惹かれるものがたくさんあり、全てのものから深い歴史を感じました。
イギリス留学は、CCCでの授業や、病院見学での学びはもちろん、普段は簡単に行くことのできない場所を訪ねることができ、とても有意義な時間でした。
イギリス研修中に、病院と障害者施設の見学をしました。私が印象的だったのは、イギリスが発祥であるホスピスの見学です。ホスピスは、落ち着いた雰囲気の中、とても穏やかに時間が流れている感じがしました。見学したホスピスでは、昼夜関係なく面会したいときに家族と会うことができることを知り、とても患者とその家族に寄り添う体制が整っていると思いました。
また、病院や施設で患者さんと実際に交流したこともよい経験でした。特に、病院に入院中の患者さんは私たちとの交流をとても喜んでくれ、折り紙で鶴を一緒に折ったり、お話をしたりと楽しい時間を過ごすことができました。
西見桃子さん(2018年度参加)
私たちは短期イギリス留学において病院、障がい者施設、ホスピスの計四つの医療施設に行きました。そこでは、日本との共通点や相違点を多く見つけることができました。まず、最も印象的だったのは、NHS(National Health Service)というイギリス政府が運営する国民保険サービスについてです。NHSの病院は診察料が原則無料であるという大きな特徴がありますが、診てもらうまでの待ち時間が長いことがデメリットです。それに対して、お金さえ払えばいつでもすぐに診察してもらえる私立病院があります。患者の環境や状況に合わせて病院の選択の自由があるのは、とても良いことだと思いました。
次に、施設を見学した中で「チャリティー」や「ボランティア」という言葉を多く耳にしたことです。イギリスは助け合いの国であることを実感しました。例えば、過去にその施設に入っていて亡くなってしまった方のご家族からの寄付金で入所者の治療費や施設費が賄われていたり、施設の売店の店員さんはボランティアで、その利益は主に患者のために使われていたりするそうです。これは、日本ではあまり考えられないことです。施設を国や国民が支えていることにとても驚きました。病院訪問の際にNHSについて聞くと、どの看護師さんも「イギリスが誇るもの」とおっしゃっていました。イギリス国民や看護師さんたちは、NHS制度や施設、仕事を誇りに思っているのでしょう。
また、見学した病院には医師のいないところもありました。イギリスでは緊急の場合のみ医師を呼び、最初は看護師だけで処置をするそうです。イギリスの看護師さんは、一人ひとりのスキルと意識が高そうだと感じました。イギリスと日本のどちらの仕組みが良いのかは私にはまだわかりませんし、それは人それぞれかもしれませんが、どちらにもメリットとデメリットがあると考えます。
障がい者施設では、入所者の人たちと兜や鶴を折ることができました。これはとても楽しい経験でした。少しずつ心を開いてくれて、最後には強く手を握ってもらえた喜びは忘れません。私は英語が得意ではないのであまり話すことはできませんし、理解するのは大変でしたが、必死に聞こうとすることや伝えようとすることは、人と人との関係を構築していくためにとても大切なものなのだとあらためて思いました。言葉だけがコミュニケーションではないということを実感したのです。これは看護において、きわめて大切なことになります。
今回、実際にイギリスの医療現場に行き、自分の目で見て当事者の方々の生の声を聞けたことは、本当に良い経験となりました。様々な質問をしたことで多くの収穫がありました。イギリスで得られたことを無駄にせず、日本においても看護の学修はもちろん、英語やコミュニケーションに関してもしっかりと学んでいきます。