マイペース
教員採用試験の勉強を進める中で、私が大切にしていたのは「積み重ねを丁寧に続けること」でした。とはいえ、勉強が毎日順調に進むわけではありません。焦りを感じる日もあれば、気持ちがうまく切り替わらない日もあります。そうしたとき、私はいつも“解き直し”に立ち返るようにしていました。
過去問を解いてみると、正解していてもどこか引っかかる部分が残ることがあります。そうした小さな疑問をそのままにしないようにし、解説を読み、納得できなければChatGPTに質問し、それでも曖昧ならホワイトボードを使って自分で説明して理解を深めました。言葉にして整理すると、考えがほどけるように分かる瞬間があり、その積み重ねが自信につながっていきました。私にとって解き直しは、間違いをやり直す作業ではなく、理解を育てていく時間そのものでした。
同時に、学習以外のストレスをできるだけ減らすことにも気を配りました。生活リズムが乱れると、学習への集中が続きにくくなります。そこで、起きる時間や休む時間を整え、心に余裕が持てる状態を意識的につくりました。気持ちが落ち着くと、勉強にも前向きに取り組めるようになり、自然と習慣が維持しやすくなりました。
長い受験期間を通して実感したのは、周囲と比べて焦る必要はないということです。自分のペースを守りながら、丁寧に理解を積み重ねていけば、確実に前へ進むことができます。解き直しで理解を深めること、そして生活を整えてストレスを減らすこと。この二つが、最後まで私を支えてくれた大切な柱でした。