涙の正体
三年生で初めて受けた教員採用試験は、十分な傾向分析も対策もできないまま挑んでしまい、不合格という結果に終わりました。悔しさよりも、自分の準備不足への情けなさが残り、その気持ちはずっと胸の中にありました。しかし、その経験があったからこそ、四年生での受験勉強は「もう同じ思いはしたくない」という強い気持ちで進めることができました。三年生のときの反省を丁寧に見直し、少しずつ自信を積み重ねていきました。
その道のりを支えてくれたのは、友人や大学の先生方の存在でした。心が折れそうなときにそっと声をかけてくれた友人の一言が、どれだけ気持ちを軽くしてくれたか分かりません。先生方は、模擬授業や面接練習を通して「大丈夫、きっとできるよ」と温かく背中を押してくれました。
合格を知った瞬間に浮かんだ涙は、努力が報われた喜びだけではなく、支えてくれた人たちへの感謝の気持ちが形になったものだったのだと思います。